初めて猫ちゃんを飼う方

初めて猫ちゃんを飼う方 新しい家族となったネコちゃんが健やかに過ごすために、飼い主の皆さんが知っておかなければならないことがいっぱいあります。
もし、今飼っている猫ちゃんがいて、新しい猫ちゃんを保護するようなことがあったら、必ずお家の中に入れる前に、先ず病院でウィルス検査などを受けてからにしましょう。

混合ワクチン

子猫がより確実な免疫を獲得するためには、混合ワクチンを生後60日、90日の2回接種することが理想的です。
以降は年に1度の接種で免疫を保ちます。
ワクチンで予防できる病気には次のようなものがあります。

1~3までの病気を予防するものが3種混合ワクチンで、1~5までの病気を予防するものが7種混合ワクチンとなります。

6の猫エイズワクチンのみ単独で接種する必要があり、他のワクチンとプログラムが異なり、最初2~3週間隔で3回連続接種し、その後は1年に1回の接種で予防することが可能です。

猫ウイルス性鼻気管炎
ネコヘルペスウイルスによる感染症で、ひどいくしゃみ、咳、鼻炎などの呼吸器症状や、結膜炎などの眼部症状を引き起こします。高熱で食欲はなくなり、典型的な風邪の症状が見られます。
猫カリシウイルス感染(FC-7・FC-28・FC-64の3型)
ネコカリシウイルスによる感染症で、かかりはじめはくしゃみ、鼻水、発熱など、猫ウイルス性鼻気管炎に大変よく似ています。
症状が進むと舌や口の中に潰瘍ができることもあり、急性の肺炎を起こして死亡することもあります。
猫汎白血球減少症
パルボウイルスによる感染症で、白血球が減少し、高熱、嘔吐、下痢を起こします。妊娠中の場合は流産の危険があり、出生前後に感染すると脳に障害のある子猫が生まれてしまいます。
体力のない子猫はたった一日で死亡することもあるこわい病気です。
猫クラミジア病
クラミドフィラ シッタシーによる感染症です。菌は眼や鼻から侵入するため、結膜炎などの眼部症状、鼻水、くしゃみ、咳などの呼吸器症状が見られます。
ひどくなると肺炎を起こすこともあります。人に感染して結膜炎が起きた例も報告されています。
猫白血病ウイルス感染症
ネコ白血病ウイルスによる感染症で、持続感染すると80%が3年以内に死亡します。
白血病やリンパ腫などの血液のガン、貧血、流産などを起こします。
病気に対する抵抗力(免疫)が弱まるため、いろいろな病気も併発しやすくなります。
感染してから発病までの期間が大変長く、その間は見かけ上健康に見えますが、ウイルスを排泄し、他の猫への感染源となります。
猫エイズ(猫免疫不全ウィルス感染症)
感染した初期には発熱や下痢等がみられますが、多くはその症状はなくなり、外見上は回復したようになります。
この期間は数年間以上続き、この間も病気はゆっくりと確実に進行していきます。その後免疫機能が高度に低下する為、慢性の口内炎、体重の減少、貧血、悪性腫瘍などがみられたり、通常では病気を起こさないような弱い病原体でも酷い症状がでたりします。
こうなると多くの場合、数ヵ月後に死に至ります。

腸管内寄生虫の駆除

ネコちゃんのお腹に寄生虫がいると、ウンチがゆるくなったり、ひどい場合は腸管がつまってしまうことがあります。
検便で寄生がわかることもありますが、検査ではウンチの一部しか調べられないため、検便結果が陰性でも寄生虫に感染している場合があります。
また、ネコちゃんの寄生虫には人へも感染する人獣共通感染症(ズーノーシス)もあり、小さなお子様がいらっしゃる場合は特に注意が必要です。
まずは寄生虫の内服薬による駆除プラグラムを受けることをお勧めします。
その後は定期的にお薬を投薬することによって、腸内寄生虫から予防することができます。

ノミ・マダニの予防

毎月一回、内服または 背中に滴下しましょう。
ノミやマダニはネコちゃんの血を吸って生活しています。
小さな虫でも多く寄生した場合、吸血される量は驚くほど多いのです。
さらに病原体やお腹の寄生虫を媒介したり、ひどい痒みを引き起こし、アレルギーの原因にもなる場合があります。
ノミは一度家の中に持ち込むと部屋の中で産卵、繁殖し、すごい速さで増え続けます。
結果、人が刺されてしまうことや、駆除がとても大変になります。是非、家の中に持ち込む前にしっかり予防しましょう。