避妊・去勢

メスの避妊について

メスの避妊について メスの避妊手術についてですが、当院では特別な事がない限り、卵巣・子宮をすべて切除いたします。
もし今後、出産予定が全くないということが確実ならば、避妊手術をすることをお勧めいたします。
メリットと致しましては、将来的に女性ホルモンに関与する病気の発生率が低くなります。

例えば乳腺腫瘍、乳腺癌などは病気の発生率を低くする事ができ、卵巣腫瘍、子宮蓄膿症などは、発生を防止する事ができます。
また、生理時の出血や、それに伴い発生することのある偽妊娠の症状(乳腺の腫脹、乳汁分泌、食欲減退)などからも解消されます。
ネコちゃんの場合発情時の大きな泣き声などもなくなります。

デメリットと致しましては、全身麻酔で手術を受けなければならないというリスクがあります。
その他にホルモンの影響で肥満傾向になる可能性がある、ということです。特に家の中から出ないネコちゃんなどは運動不足にもなりがちなので要注意です。
最近腰のくびれがなくなった、などと思ったら早めに病院で減量用のフードなどに切り替えることで予防できる場合がありますのでご相談下さい。
では、いつ避妊手術を受ければよいのか、という事になりますが、ネコちゃんの場合では初めての生理が来る前に切除することによって、それらの病気の発生率が格段に低下すると言われています。成長には個体差がありますが、ある程度の成長を終えた生後6~8ヶ月位が良いのではないでしょうか。
しかし外に出てしまう猫ちゃんは生後5~6ヶ月でも十分妊娠してしまう可能性があるので十分注意してください。

オスの去勢について

オスの去勢について オスの去勢手術は、左右の精巣を切除いたします。
メリットは、やはりメスと同様に、男性ホルモンに関与する病気の発生が抑制されます。
例えば精巣の腫瘍化は防止することができ、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニア、前立腺に関与する病気の発生率は低下させることができます。

その他、凶暴性や攻撃性のあるワンちゃんには、ある程度それを抑制する効果が期待できたり、特にネコちゃんでは、尿臭が和らいだり、家の中で尿をスプレーする機会を減少させることもできます。

また、ワンちゃんが生後8ヶ月位の時点で精巣が正常な位置に降りてきていない場合は、将来的にその精巣が腫瘍化する可能性が高くなりますので、早めの去勢が望ましいと思います。
手術をする時期ですが、加齢とともにホルモンの影響が病気の発生率を高めますので、交配を考えていないのならば、メスと同様に6~8ヶ月でするのが良いでしょう。
デメリットはメスと同様です。